モンテッソーリの敏感期について分かりやすく解説!

モンテッソーリの敏感期

モンテッソーリ教育には3つの基本があり、それは、

  1. 子供の自主性を最大限にサポートする。
  2. 生き方の基礎となる体験を提供する。
  3. 敏感期に基づいた関わりをする。

ということです。

そして、この記事では3つの中の「敏感期に基づいた関わりをする。」ということに関して、

分かりやすく解説をしていきます。

敏感期とは

敏感期を端的に説明すると、

ある「特定の機能」を成長させる「特別な感受性」を持つ時期

のことです。

生まれて間もない生物が、誰の教えでもなく自然に適応していくのは、
まさにこの「敏感期」があるからで、これによって本能的に自然に適応するようにプログラムされているのです。

そして、モンテッソーリはこのプログラムが人間の子供にもあるはずだと考え、
人間の子供が誰の教えでもなく自然と環境に適応していくのをこの「敏感期」による本能的な働きによるのだとしたのです。

このように、人間の子供には本能的に特定の分野で能力が急激に発達する時期が存在しており、そうした事前にプログラムされている時期に合わせて、
外部の環境を整えてあげることで子供の能力の成長をサポートするということを、

モンテッソーリ教育では重要視しているのです。

なぜ敏感期を知ることが大切なのか

敏感期の重要性

それではどうして大人は子供の敏感期を知っておくことが重要なのでしょうか。

それは、子供の敏感期における行動や態度には、
大人にとっては不可解であることが多く、

その結果、子供としては敏感期に応じて本能的に学習を行なっているのに、
それを知らない大人が止めたり、注意したりと邪魔をしてしまうことがよくあるからなのです。

例えば、

「どうしてそんなことにずっとこだわっているの?」
「同じことをずっと続けていて飽きないの?」
「そんな危ないことばかりして心配させないで!」
「意味のわからないとこで駄々をこねて困らせないで!」

などなど。

大人の側に敏感期の知識があれば、

「ひょっとしてこれは敏感期かしら?」などと気づくこともできますが、
敏感期の知識のない大人だと、子供のそうした行動には目に余るものがあり、
怒ったり、注意したり、止めたりしてしますのです。

そのため、子供の成長を邪魔しないためにも、
親が敏感期に対する知識を持っておくことは大切なのです。

敏感期の種類と年齢

それではここでは代表的な敏感期についてご紹介をしていきます。

代表的な敏感期は最初の4つの「言語・秩序・感覚・運動」の領域での敏感期ですが、そのほかにも、「数・文化・礼儀作法」の領域での敏感期もあります。

言語の敏感期(0歳〜6歳ごろまで)

言語の敏感期とは、子供が爆発的に言葉を習得する時期のことを指します。

この言語の敏感期は生まれた瞬間から始まり、6年と比較的長い間続きます。

また、言語の敏感期は、大きく2つの時期に分けることができ、

  1. 0歳〜2歳・・・無意識での言語の学習期
  2. 2歳〜6歳・・・意識的な言語の学習期

です。

そして、日本人の子供が英語などの外国語を学ぶのはなるべく早い時期の方が良いといのは、
この言語の敏感期と大きく関係しているのです。

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運動の敏感期(4歳半ごろまで)

敏感期の年齢

生まれてから4歳半ぐらいまでの子供は、運動の敏感期で、
ずっと体を動かして運動の仕方を学んでいきます。

日中、無限にあるのではと思えてしまうほどのエネルギッシュな勢いで遊び続けるのは、この運動の敏感期だからこそなせる技です。

この時期に、思う存分遊び疲れるという経験をたくさんしていると、
大人になってからここぞという時に力を発揮だせる子供に育ちます。

また、バランス感覚を獲得するのもこの時期で、
ちょっと高い丘が見えると登りたくなったり、
道沿いの少し高くなったところを歩きたくなったりするのも、

この運動の敏感期の子供だからこそ本能的に感じる衝動なのです。

秩序の敏感期(2歳〜3歳ごろ)

秩序の敏感期とは、子供が世の中の環境に適応していく過程で、
外部の物事を把握していき内面的な秩序感を獲得していく時期です。

何に対しても「イヤイヤ」と泣いたり、決まった通りの順番で行わないとわめき散らしたりするのは、まさにこの秩序の敏感期だからです。

イメージとしては、見ず知らずの土地に、わけもわからずやってきた子供が、
なんとか自分なりに外部の世界のことに対して、これはここ、あれはあそこ、といったように理解を進めているにも関わらず、

親が勝手に場所を変えたり順番を変えたりするので、
子供としてはせっかく理解したことをバラバラにされて怒っているのです。

子供は、この時期に内面的な秩序感を育てることができると、
精神的にも安定した子供に成長することができます。

感覚の敏感期(3歳〜6歳ごろ)

感覚の敏感期では、子供は感覚的な刺激を通してよりよく物事や概念を理解します。

この時期には、五感をはじめとする感覚がとても発達しており、
子供自身も五感を使いたがります。

たとえば、砂場で泥まみれになってみたり、
食べ物を顔につけてみたり。

子供はこのように、五感を存分に活かして物事への理解を深めるのです。

この時期に感覚器官をたくさん使うことによって、
芸術的なセンスや色彩感覚や音への感覚などが育ちます。

そのため、親としては、「汚い」「うるさい」といった理由で、
子供の学習の邪魔をしないようにしなければなりません。

数の敏感期(4歳〜5歳)

数の敏感期では、場所・順序・大小・多少といった要素に対して敏感になります。

この時期に、子供の数字へのセンスは大幅に磨かれるので、
与えるおもちゃなども数を数えるようなおもちゃなどを与えるとよいでしょう。

文化の敏感期(6歳)

そして文化の敏感期では主に、友達と遊んだりするということに興味をしめす時期です。

この時期を通じて子供は社会との関わり方を学ぶようになり、道徳心なども学びます。

敏感期を台無しにするNGなこと

さて、ここまで紹介をしてきた敏感期ですが、
そんな敏感期の良さを台無しにしがちなNGなことがありますので、
こちらもご紹介しておきます。

親が先回りをして代わりにやってしまう

まず、親が先回りをして代わりにやってしまうということです。

子供は、自分のペースで一段一段積み重ねるように学びを進めています。

それにも関わらず、親が代わりにやってしまうというのは、

子供にとってはせっかくの学習の機会が失われているのと同然です。

スタンスとしては、「なるべく子供にやらせてあげる」
そして「必要ならば手伝ってあげる」

というのが好ましいでしょう。

注意をして止めさせてしまう

敏感期のNG

また、子供としては敏感期に特有の欲求にしたがって行なっていることでも、
大人にとっては迷惑であることも多々あります。

しかし、迷惑だからといって、子供がしていることを注意したり、
止めさせてしまうことは、子供の学習の機会を奪ってしまっているのと同然です。

子供がしていることにイラっとしてしまった時は、

「あれ?これはもしかして敏感期かしら?」

といった視点で一度観察をしてみて、
下手に注意をしたり止めさせたりしないことが肝心です。

敏感期を活かすためのワンポイントアドバイス

敏感期を活かす

次に、敏感期を活かすためのワンポイントアドバイスです!

「褒める」よりも「共感」してあげる

最近の子供の教育の主流は叱ったり怒ったりといったしつけよりも、
たくさん褒めてあげることが大事!

ということで、子供がすることに対して褒めてあげる事が大切だと思っている方が多いかと思いますが、

敏感期の効果をあげるという意味では、褒めるよりも共感してあげるほうが効果的です。

子供は別に褒められたくてやっているわけではないので、
褒められるよりは、「そうだね〜」「面白いね〜」などと、
共感してあげる声がけのほうが効果的です。

親からの共感を得られることで、子供はもっと感覚を研ぎ澄ませることができるのです。

おもちゃ選びは大切!

また、敏感期では子供は外部の世界との接触の中で学習を進めていきます。

そのため、この時期に子供が触れるものはとても大切です。

テレビゲームを与えたり、ただ見た目が可愛いというだけで与えるよりも、

そのおもちゃの機能面に着目して、
子供の知育につながるようなおもちゃを選んであげるとよいでしょう。

敏感期と臨界期について

また、「臨界期」という言葉について聞いたことのある方なら、
敏感期と臨界期は一体なにが違うの?

と疑問をお持ちかもしれません。
そのため、簡単にですが「敏感期」と「臨界期」の違いについてもご紹介をしておきます。

「臨界期」とは新しいことを学びやすい時期のこと

実は、「臨界期」と「敏感期」が意味するところは、
生物学的には同じ意味です。

しかし、たとえば絶対音感や言語習得の文脈などでは「臨界期」という言葉が選ばれます。

また、臨界期ではその言葉の意味するニュアンスが多少異なっており、
新しいことを学びやすい時期のことを指して臨界期と呼ぶことが多いようです。

「敏感期」とは特定領域の感覚が優れている時期のこと

一方で、敏感期という言葉は、
主にモンテッソーリ教育の文脈で使われる言葉です。

そのため、臨界期と敏感期とではその意味するところはあまり変わりないと思っても大丈夫でしょう。

ただ、厳密にいうとそのニュアンスは異なっており、
この記事で紹介したように、敏感期とは子供の感覚が特別に敏感になっている時期のことを指しています。

動画

また、モンテッソーリ教育で語られるこの「敏感期」について、
解説がされている動画をyoutubeでみつけましたので合わせてご紹介しておきます。

敏感期についてもっと詳しくしりたいという方はご覧になられると良いかと思います。

まとめ

以上いかがでしたでしょうか。

このページではモンテッソーリ教育で推奨されている、
敏感期に合わせた子供の教育についてご紹介をしてきました。

当サイトでは子供の英語教育に特に注力して情報を発信しておりますが、
まさにこの言語の敏感期である幼少期の子供への英語教育はかなり効果的であることが知られています。

当サイトではおすすめの英語教材の紹介なども行なっておりますので、
ご興味のあるかたは是非そちらもご覧になっていってくださいね。

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