幼稚園生や小学生といったまだ小さいお子さんをお持ちの方で、
すでに英語の勉強を始めているという方は多いのではないでしょうか。
また、小学校で英語の授業が始まったという方も多いかと思います。
しかし、そういった方のほとんどは、
「英検は知っているけど、英検ジュニアなんて初めて聞いた。」
という状態なのではないでしょうか。
子供の英語力を育てるために、英検ジュニアという存在をどこかで聞きつけてきたものの、
英検ジュニアというものが一体何なのかが掴めていない
というのが率直な感想ではないでしょうか。
そこでこの記事では、
- 英検ジュニアってなに?
- 英検ジュニアと児童英検と英検は違うの?
- ブロンズ・シルバー・ゴールドはどう違うの?
- いつ・いくらで・どこで・どうやって受験させられるの?
- 英検ジュニアを受験するメリットは?
という観点から、英検ジュニアに関する疑問にどんどん答えていこうかと思います!♪
それでは早速行きましょう♪
この記事の内容
英検Jr(ジュニア)とは?英検や児童英検とは違うの??
まずは、簡単な概要からの説明です♪
英検Jrとは、「児童向けの英検」で育成型・ゲーム感覚の試験です。
英検Jrとは、英検を主催する「公益財団法人日本英語検定協会」が幼児から小学生までを対象に作った児童向けの英語検定試験です。
つまり、英検が児童向けに作った英語試験が,「英検Jr(ジュニア)」という事になります。
英検Jrは、児童が英語に親しみ、外国の文化を理解することを目標に、1994年に始まりました。
その大きな特徴としては、「育成型」「ゲーム感覚」「リスニングテスト」という点にあります。
2009年には英検Jrオンライン版が始まり、
インターネットとパソコンさえあればどこでも受験できるようになったほか、
専用サイトにてドリルやゲームなどで楽しみながら英語を学べるようにもなりました。
また、ブロンズ・シルバー・ゴールドと、三段階にレベル分けされており、
ゴールドになると基本的な英文を聞き取るスキルが求められるため、
児童向けといえども、難易度は高くなります。
英語学習初学者が初めて受ける英語の試験としては最適な難易度で、
英検5級など一般の英検への受験を始めるにあたっての準備としても最適です。
一般の英検との大きな違いでいうと、英検Jrでは、合否は出されず、正答率のみが出されます。
その意味でも、合否のプレッシャーも感じずに、
ちょっとした腕試し気分で受験できるという点もポイントです。
児童英検と英検Jrは名称が変わっただけで内容は同じです。
よく、児童英検と英検Jrは違うのか?
という質問がありますが、こちらに関しては同じものと思って問題ありません。
英検Jrは、児童英検という名称が2015年4月に変更されたもので、
その内容に変化はありませんでした。
そのため、書店などで古い参考書などだと「児童英検」の名のものを見つけるかもしれませんが、英検Jrの勉強として買っても問題ないでしょう。
いつ・どこで・どうやって受けられるの??
それでは次に、英検Jrの受験方法や受験料、受験日、申し込みからの流れについて紹介します。
英検Jrには、大きく分けて「オンライン版」と「ペーパー版」とがありますので、それぞれについて見ていきましょう。
(※)個人で受験する事を考えている場合は「オンライン版」を選択する事となります。
(※)英検Jrには「学校版」もございますが、これはおもに小学校などの教育機関が対象なので、このブログの読者の方は気にしないでも大丈夫です。
英検Jr「オンライン版」に関して
まず初めに「オンライン版」から説明していきます。
「オンライン版」と「ペーパー版」の違い
「オンライン版」と「ペーパー版」との違いとしてまず一つ目は、
受験方法の違いがあります。
「オンライン版」では、文字通りオンライン上で受験を行いますが、
「ペーパー版」では、申し込み側が会場などを用意して、
会場にて問題冊子を使って受験をします。
また2つ目の大きな違いとしては、
「オンライン版」では、テスト以外にも「ラーニング」といって、
ドリル式やゲーム式での英語学習コンテンツが用意されています。
こうしたオンライン学習コンテンツを使ってパソコン上で、
そのまま受験対策ができるということが「オンライン版」の魅力の一つです。
「ラーニング」の具体的な内容としては、
ドリル&ゲーム、もぎテスト240問がセットになっており、
語彙や会話表現を楽しく学習できる内容で、そのまま受験対策となっています。
申し込みの方法
オンライン版では、個人での申し込みか、グループでの申し込みが可能で、
いずれにしても、インターネットとパソコンを使っての受験となります。
続いて説明する「ペーパー版」には、個人での申し込みはないので、
個人での申し込みを考えている場合は「オンライン版の個人」で申し込むようにしましょう。
申し込みは、
個人の場合も、グループの場合も公式サイトからの申し込みとなります。
また、ペーパー版とは異なり、いつでも申し込むことが可能です。
グループでの申し込みは、主に英語塾やコミュニティ運営者が使うものなので、
個人での利用を考えている方は個人での申し込みをしましょう。
受験日について
「オンライン版」の場合は、特に受験日というものは設けられていません。
テストだけを申し込みの場合は、申し込みから、3か月以内に1度だけ、ネット環境のある場所でご自身のパソコンから受験することが可能です。
上にも書いたとおり、「オンライン版」では、「ラーニング」を追加することが可能で、
その場合は、受験日は申し込みから1か月~6か月と、申し込み期間の長さによって変わってきます。
受験料について
「オンライン版」での受験料は、少し複雑で、
①申し込むグレード(ブロンズ・シルバー・ゴールド)
②「ラーニング」付きの有無
③また有効期限の長さ
の組み合わせで料金が変わってきます。
〇テストだけの場合
ブロンズ | シルバー | ゴールド |
2300円 | 2500円 | 2700円 |
グレードが上がると200円料金があがります。
〇ラーニングだけの場合
1か月 | 3か月 | 6か月 | |
ブロンズ | 2000円 | 3900円 | 6000円 |
シルバー | 2000円 | 3900円 | 6000円 |
ゴールド | 2000円 | 3900円 | 6000円 |
グレード問わず、値段はすべて同じです。
〇フルパックの場合(ラーニング+テスト)
1か月 | 3か月 | 6か月 | |
ブロンズ | 3900円 | 5400円 | 7300円 |
シルバー | 4100円 | 5600円 | 7500円 |
ゴールド | 4300円 | 5800円 | 7700円 |
申し込みから受験までの流れ
「オンライン版」の申し込みから受験までの流れとしては以下のようになります。
STEP① 会員登録(グループの場合はグループ登録)
↓
STEP② 商品選択(グレードごとに、テスト、ラーニング、フルパックのいずれか)
↓
STEP③ 料金のお支払い(クレジットカード決済、コンビニ決済のいずれか)
↓
STEP④ お申込み完了の確認(グループの場合は利用者ごとにログイン情報を連絡)
↓
STEP⑤ ラーニング開始 or テスト受験 (申し込みプランによって異なる)
↓
STEP⑥ 受験終了後、約3週間で個人成績表と成績証明書を送付
グループでの申し込みの場合は、グループ管理者に必要な事が数点あるだけで、
基本的な流れは個人の場合と大きくは変わりません。
英検Jr「ペーパー版」に関して
次に「ペーパー版」での受験に関して説明しますが、
このブログの読者の方はほとんど「オンライン版」での受験となるかと思いますので、
ここは読み飛ばして次に進んで頂いても問題ありません。
申し込みの方法
「ペーパー版」では、グレードに関係なく5名以上のグループでの申し込みが必須となり、またグループ責任者の登録が必要となります。
申し込みの方法としては、インターネットか郵送での申し込みが可能となります。
詳しくは公式HPでの申し込みのページをご覧下さい。
受験料について
「ペーパー版」の受験料に関してはシンプルに次の表のようになっています。
ブロンズ | シルバー | ゴールド |
2500円 | 2700円 | 2900円 |
受験日について
受験日に関しては、毎年度3回開催されます。
目安としては、6月と10月と2月に一回ずつ開催されます。
申し込みは開催日の10日前までには完了しないといけないため注意をしておきましょう。
細かい日にちは年度によって異なるので、公式HPにて開催日を確認するようにしましょう。
英検Jr(ジュニア)はどういう問題内容?
それでは次に、英検Jrでは一体どのような出題がされるのかとう点に関して、
全体像を見ていきましょう。
この後、ブロンズ・シルバー・ゴールドのそれぞれについて、
個別に見ていきますので、まずはグレードを通して共通している
英検Jrの特徴について見ていきます。
問題の形式について
英検Jrでは、すべてのグレードを通して、リスニング形式での「聞き取り問題」しか出題されません。
つまり、単語や文章を書かせるといった問題は出されないという事です。
そのため、簡単な英語なら耳で聞いて理解できるようにしておくことが、受験対策の大きな方向性となります。
解答の仕方について
解答の仕方としては、解答欄に〇をつける形式となります。
マークシート形式ではなく、問題冊子に直接〇印をつけていく形式です。
英語を聞き、質問された内容にふさわしい答えを〇で選ぶ問題が中心となります。
どのように答えればいいのかは簡単にわかりますが、
一応事前に問題などを解いて慣れておくと良いでしょう。
問題の内容について
問題の内容としては、児童向けの試験ですので、
ビジネスや社会情勢といったことに関する問題は出されません。
その変わり、日常生活で使われるような物や動物、食べ物の名前などが問題として出てきます。
英検Jrの目的としては、
「子供たちが、学校で、家で、そして日常生活のあらゆる場面で実際に使いそうな内容の英語を、聞いて意味が分かるようにする。」
ということが言われており、
そのため日ごろからの英語習慣などが試験対策としては有効でしょう。
英検Jrの問題の作成者は子供たちが一体どのような事に興味があるのかを考えて問題を作っているため、
問題としては固いものではなく馴染みやすいものとなっています。
公式サイトでは、サンプルの問題もみれますので、
一体全体としてどのような出題傾向があるのかを見てみると良いと思います。
それぞれのグレードの問題内容とは?
それでは、より具体的にそれぞれのグレードでの出題傾向について見ていきましょう。
ブロンズ(BRONZE)の問題内容・形式など
ブロンズでは以下のような出題になっています。
問題数 | 40問(大問は7問) |
---|---|
テスト時間 | 約30分 |
到達目標 | ①英語の音やリズムに慣れ親しむ。 ②基本的なコミュニケーションに必要な語句や簡単な表現を聞き、理解する。 |
出題のねらい (テスト分野) | 〇語句の出題 定型表現や基本文中の名詞・形容詞・動詞の聞き取り〇会話の出題 あいさつや、動詞を含んだ初歩的な会話の聞き取り〇文章の出題 簡単で短い文章(1~3文)の聞き取り |
主な話題・場面 | ・家庭や学校での身近な出来事 ・家族、友人、先生との交流 ・朝起きてから寝るまでにする事 ・毎日の生活で必ずする事 ・そのほか児童の関心のある事 |
出題される言葉 (フレーズ) | 〇単語の種類 食べ物、動物、色、時間、天候、数、体の部分、乗り物、基本的な動作 〇フレーズの種類 確認、紹介、同意、あいさつ、好き嫌い、感謝、依頼など |
シルバー(SILVER)の問題内容・形式など
(※)出題のねらい(テスト分野)、主な話題・場面、出題される言葉(フレーズ)には、上のブロンズの内容がそのまま加わります。
問題数 | 45問(大問は9問) |
---|---|
テスト時間 | 約35分 |
到達目標 | ①日常生活での身近な事柄に関する簡単な語句や表現を聞き、理解し、それに対し簡単に応答する。 ②簡単な会話や文をいくつか聞き、その中にある情報を理解する。 ③文字と音声の結びつきに関して興味をもつようになる。 |
出題のねらい (テスト分野) | 〇語句の出題 ・定型表現や基本的な前置詞の聞き取り ・文中の名詞・形容詞・動詞の聞き取り ・複数単語の聞き取り〇会話の出題 ・話しかけに対する応答選択 ・簡単で短い会話(2~3往復)の聞き取り〇文章の出題 ・簡単で短い文章(2~3文)の聞き取り ・否定文や疑問文の聞き取りと応答〇文字の出題(シルバーから) ・アルファベットと音声の結びつきの認識 ・簡単で短い単語の認識 |
主な話題・場面 | ・身近な社会生活(近隣地域レベル)での出来事 ・初対面の人や外国人との交流 ・学校で習うことや課外活動 ・児童の生活での一般的な知識など |
出題される言葉 (フレーズ) | 〇単語の種類 趣味、スポーツ、余暇、店や公共施設、学校施設や学用品、行事やクラブ活動、近隣にあるもの、物の性質や状態に関する事、遊びに関する動作 〇フレーズの種類 願望、義務、意志、選択、感情、提案、電話での応答など |
ゴールド(GOLD)の問題内容・形式など
(※)出題のねらい(テスト分野)、主な話題・場面、出題される言葉(フレーズ)には、上のブロンズ・シルバーの内容がそのまま加わります。
問題数 | 50問(大問は9問) |
---|---|
テスト時間 | 約45分 |
到達目標 | ①日常レベルの身近な事柄に関する語句や表現を聞き、理解し、それに対して質問したり応答したりする。 ②複数の会話や文章を聞いて、その情報を理解し、状況を判断したり要旨を理解したりする。 ③身の回りの語句や簡単で短い英文を読める。 |
出題のねらい (テスト分野) | 〇語句の出題 様々な英文の中での語句の聞き取り〇会話の出題 簡単な会話のまとまり(三往復以上)の聞き取り〇文章の出題 ・つながりのある複数文(三文以上)の聞き取り ・5W1Hによる質問文への応答 ・質問文の投げかけ〇文字の出題 基本的な語句や簡単で短い文の認識・理解 |
主な話題・場面 | ・日本や外国の身近な話題・行事・文化について ・海外旅行の場面 ・身近な社会活動やボランティア ・夢や将来のことについて ・物語や架空のできごとについて |
出題される言葉 (フレーズ) | 〇単語の種類 程度や数量に関する単語、職業、海外の生活や旅行先で必要なもの、自然環境、身近な社会生活に関するもの、日本や外国の文化に関すること 〇フレーズの種類 個人的印象、例示、自分の考え、意見の交換など |
具体的な問題については、英検Jrの公式サイトにてサンプル問題として、
見ることができるので実際に見てみるのが一番早いでしょう!♪
ブロンズ・シルバー・ゴールド、どのグレードを受けさせればいいのか??
以上見て頂いてように、児童向けの英検といえども、
シルバー、ゴールドとグレードが上がるにつれて、
その難易度も結構上がってくることが分かります。
それでは、ブロンズ・シルバー・ゴールドの受験のレベル測定の目安としてはどのような観点から見ればよいのでしょうか。
受験目安について、それぞれ見ていきましょう♪
ブロンズ(BRONZE)の受験目安
英検Jrのブロンズを受験するうえでの子供の英語レベルの目安としては以下のような基準があるでしょう。
【ブロンズの対象となる受験者の目安】
- 英検Jrを始めて受ける児童
- 塾などで半年から1年以上の英語学習経験をもつ児童
- 家庭で半年から1年以上の英語学習をしている児童
- 小学校での英語の授業で1年以上の学習経験のある児童
- 音声による学習はしているが、文字の学習経験がない児童
シルバー(SILVER)の受験目安
続きましては、英検Jrのシルバーを受験する目安としてはどのような基準があるでしょうか。
【シルバーの対象となる受験者の目安】
- ブロンズを受験して80%以上の正答率を出せた児童
- 塾などで1年~2年以上の英語の学習経験をもつ児童
- 小学校の英語の授業で2年以上の学習経験をもつ児童
- 英語の文字について1年~2年以上の学習経験をもつ児童
- 音声による学習はしているが文字の学習経験がない児童
ゴールド(GOLD)の受験目安
最後に英検Jrのゴールドの受験目安としてはどのような基準があるのでしょうか。
【ゴールドの対象となる受験者の目安】
- シルバーのテストで80%以上の正答率を出せた児童
- 塾などで1年半~2年以上の学習経験をもつ児童
- 小学校の英語の授業で2年半~3年以上の学習経験がある児童
- 文字について2年半~3年以上の学習経験をもつ児童
受験をするグレードは見つけられたでしょうか。
もし、既に2年程度の英語学習経験があり、
音声による学習だけでなく、英語の読み書きなども勉強しているようでしたら、
わざわざ英検Jr→英検5級と段階を踏まなくても、
いきなり英検5級にチャレンジしても良いと思います。
英検5級についてはこちらの記事で入門的な内容を詳しく解説しておりますので、良かったら是非ご覧下さい。
英検Jrは、英語の入門試験として最適!!(まとめ)
以上いかがでしたでしょうか。
英検jrは、英語を勉強している子供たちにとって、
最初の腕試しとしては最適な試験です。
合否が出ないので、失格というショックな経験をしないで、
気軽に腕試し気分で受験することができます。
ただ、児童向けといえども英検Jrゴールドにまでなると、
英語の基礎力を問われる本格的なものとなってきます。
そのため、学習の道しるべとしても最適で、
子供にとって、高すぎず、低すぎずのちょうどよい目標となるのではないでしょうか。
これから英語の勉強を始めるお子さんは、英検Jrも視野にいれつつ、
既に勉強をして月日が経っているお子さんには、腕試しとして受験を検討してみてはいかがですか??
以上、英検Jrに関しての解説記事でした♪